「将来が不安…」B型で働く親子のリアルな悩み

こんにちは、鈴の音です。
B型事業所を利用している親子には、さまざまな立場と悩みがあります。
障がいのある子どもを支える親、そして障がいのある親を支える子ども——それぞれの状況には、将来への不安や日常の葛藤が伴います。
今回は、多くのご家庭で聞かれる悩みに触れながら、鈴の音でできる支援をご紹介します。

◇親が障がいのある子どもを支える家庭の不安と備え

障がいのある子どもを支える親御さんが高齢になっていくなかで、親子それぞれに生まれる不安や備えについて考えます。

≪親の不安点≫
・親が高齢になったとき、子どもの生活や見守りはどうなるのか?
・住まいや金銭面、日中の居場所など、課題が多い
・長生きして見守りたい気持ちと、介護が必要になる不安との葛藤

≪障がいのある子どもの不安点≫
・ここでずっと働けるのか不安
・一人暮らしに自信がない
・変化が怖く、今のままが安心

≪支援のヒント≫
将来に備えるには、グループホームや地域移行支援といった制度を早めに知り、少しずつ情報を集めるのが大きな助けになります。不安を言葉にするのが難しい子どもに対しては、相談支援専門員との面談や日々のやりとりを通じて、将来のイメージを一緒に描いていく支援が大切です。

◇子どもが障がいのある親を支える家庭の悩みと支援

親に障がいがあり、子どもがその生活を日常的に支えている場合、若者が家族のケアを担う「ヤングケアラー」となっているケースがあります。

≪若者の不安点≫
・親の暮らしを自分が支えなければと感じる
・家計や生活の不安で進路や仕事をあきらめることがある
・制度を知らず、不安を抱え続けている

≪障がいのある親の不安点≫
・子どもに頼らざるをえないことへの申し訳なさ
・自分の障がいが子どもの未来を狭めてしまうのではという不安

≪支援のヒント≫
障がいのある親を支えることが日常となっている若者にとって、その役割の重さは計り知れません。学業や就労に影響が出る前に、福祉相談窓口などを活用して支援につなげることが大切です。
親の思いにも寄り添いながら、家族全体が無理を抱えこまずに暮らせる支援体制を考えていく必要があります。

◇不安をひとつずつほぐしていくために、鈴の音ができること

鈴の音では、就労支援を通じて「自分でできることを少しずつ増やす」ことを大切にしています。
相談支援専門員や地域の福祉機関と連携し、生活面・将来設計のサポートもおこなっています。
不安はすぐには消えませんが、人と話すことで見えてくる希望もあります。誰もひとりで抱え込まないように、鈴の音がそっと寄り添っていきます。