こんにちは、鈴の音です。
「社会に出たくない」と感じるには、きっとそれぞれの理由があります。
障がいゆえに、外に出ることに不安を感じる場面もあるかもしれません。外に出ないといけないと頭で思っていても、気持ちがついていかない。
そんな葛藤を抱えている方も多いのではないでしょうか。
今回は、その気持ちに目を向けながら、少しずつ前に進むためのヒントをお届けします。
◇「社会に出たくない」気持ちの奥には、過去の経験や不安がある
何となく外に出たくない。人と話したくない。そう感じてしまう日は、誰にでもあります。
障がいがあることで、まわりの理解を得られなかった経験や、否定的な言葉を向けられたことがきっかけになっている方もいるでしょう。
「社会に出ることが怖い」「外の世界に関わりたくない」といった気持ちは、過去のつらい経験や人間関係への不安、自信のなさなどから強まっていくことがあります。
まずは「そう思ってしまう自分」を責めずに、その気持ちを丁寧に見つめることから始めてみませんか。
◇“社会に出る”のは、誰かと関わること
「社会に出る」と聞くと、働く、学校に行く、責任ある生活をするといったイメージがあります。でも本当は、社会とのつながり方はそれだけではありません。
たとえば誰かと話すこと、近所の人にあいさつをすること、鈴の音のような場所に通うことも、“社会参加”のひとつです。
特に障がいのある方にとっては、外に出ることや人と関わること自体が大きなチャレンジとなります。だからこそ、その一歩一歩に大きな意味があるのです。
自分にとって「ちょうどよい社会との関わり方」は何か。それを探すところから始めてみませんか?
◇「社会に出る」ハードルが高いなら、小さな一歩から
感覚の過敏さや対人関係でのつまずきなど、障がいゆえに“外の世界”が過酷に感じられることもあるでしょう。
何気ない一言や周囲の無理解が、大きな壁となるのです。
でも、「社会に出る」というのは、必ずしも就職や学校復帰だけではありません。
近所のコンビニに行く、郵便を出しに出かける、誰かに「おはよう」と声をかける――そんな小さなきっかけが、社会とのつながりを取り戻す一歩となります。
◇家に閉じこもり続けるのは心と体に負担をかける
気持ちが落ちているときなど、家で静かに過ごす時間が必要なこともあります。
でも、ずっと家の中に閉じこもっていると、昼夜逆転したり、眠れなくなったり、人と会うのが怖くなったり……心も体もつらくなってしまいます。
外に出ることは、日光を浴びたり、季節を感じたり、気分転換になったりと、たくさんの良い影響をもたらします。
たとえ少しの時間でも、家の外に出ることに意味があるのです。
◇小さな行動の積み重ねが明日につながる
最初から大きな目標を持つのではなく、まずは電信柱一本一本から。そこまで歩いてみるのもいいかもしれません。
そんな小さな行動の積み重ねが、少しずつ自信につながります。今日できたことなら、明日もできるかもしれない。
明日もできたら、明後日はもっと何かができるかもしれない。それが、さらに一歩先につながっていくのです。
◇鈴の音は、社会への小さな入口
鈴の音は、自分のペースで通える場所です。話せなくても大丈夫。
最初は無理に作業をしなくても、家から外に出る「きっかけ」となっていればよいです。
「なんとなく来てみた」でもかまいません。
「ここなら行けそう」と思えたその気持ちが、きっとあなたの力になります。