軽作業だけじゃない!B型の“意外な仕事”を徹底紹介【第2弾】

こんにちは、鈴の音です。

今回は、B型事業所での“意外な仕事”をご紹介する第2弾として、創作活動や表現を活かした仕事のかたちを取り上げます。
「絵を描く」「ものを作る」「見せる」「伝える」——そんな活動が、実は福祉の現場で仕事として広がりつつあることをご存じでしょうか?

常識にとらわれない“表現する力”が評価される

B型事業所では、創造性や感性を活かした活動も、立派な“しごと”として取り組まれています。
絵を描いたり、アクセサリーや雑貨を作ったり——「好き」や「得意」を形にし、それが人に届く。
そんな表現の仕事が、B型でも広がりつつあります。

こうした中で注目されているのが「アール・ブリュット(Art Brut/生の芸術)」と呼ばれる表現です。
専門的な教育や美術の常識にとらわれず、純粋な衝動や感性から生まれる作品が特徴で、障がいのある方の創作がその代表例として世界的に注目されています。
誰にもまねできない唯一無二の表現として、美術館やアートフェアなどでも評価されることが増えてきました。

◇“表現の仕事”は全国、そして世界にも広がっています

日本各地の福祉施設やアート団体では、創作活動を支援し、社会に発信する取り組みが進んでいます。
なかには海外で展覧会を開いたり、作品集を出版したりと、国境を越えて評価を得ている団体もあります。

表現の力が、障がいの有無に関わらず多くの人に感動を与え、アートとして社会とつながっていく。
そんな場面が、世界中で少しずつ増えているのです。

動画制作や筆文字など、アートの里 彩(いろどり)で広がる創作のしごと

鈴の音の施設外就労先であるアートの里 彩(いろどり)では、創作活動に特化した環境が整っており、曜日ごとにプロの講師による専門的な指導を受けながら、さまざまな分野の制作活動に取り組めます。

 

☆月曜:筆文字
☆火曜:YouTube動画制作
☆水曜:ビーズ制作
☆木曜:陶芸
☆金曜:デザインアート

毎日ちがう分野で創作の幅が広がり、それぞれの“好き”や“得意”を見つけるチャンスになっています。

また、施設内では「イロ」と「ひな」という2匹の猫が暮らしており、ふれあいを通じてリラックスできる“アニマルセラピー”の時間も大切にされています。
作品づくりの合間にとれる、猫たちとの穏やかなひとときが、気持ちを整えるやさしい時間です。

2025年のゴールデンウィークには、鹿児島市役所の市民ギャラリーで「ねこパラダイス展」と題した初の作品展も開催され、地域の方々とのつながりを深める機会にもなりました。

「これを作ってみたい」「誰かに見てもらいたい」——そんな気持ちを大切に、アートの里 彩は創作を“しごと”として支える場所となっています。

さらに、活動の様子は公式Instagramでも積極的に発信されており、日々の創作の様子や、作品展の情報などがこまめに紹介されています。
彩で過ごす日常のひとこまが、画面越しにも伝わるような温かい発信です。

◇“誰かに届く”ことで生まれるやりがい

自分の作ったものが「すてきですね」と言われたときのうれしさ。売れたときの驚きと喜び——そんな経験が、次の挑戦の力になります。
表現を通して誰かとつながる体験は、「できた」「伝わった」の積み重ねとなり、やがて確かな自信へ育ちます。

生活面や気持ちの面で親身になって支えてくれるスタッフの存在も、安心して挑戦できる理由のひとつです。

鈴の音で見つかる、自分らしい仕事のかたち

鈴の音では、ものづくりの楽しさを感じながら働ける環境を整えています。

苗づくりや水やりなどの「植物栽培」、育てた植物を板に固定して飾る「インテリア木工」など、自然とふれあう作業。
また、ビーズを使ったアクセサリーや、火山灰や軽石を取り入れたキャンドルなど、暮らしを彩る雑貨づくりにも取り組んでいます。

鈴の音は、自分の工夫や感性を活かせる仕事を通して、手応えとよろこびを感じながら働ける場所です。