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がんばらない日があってこそ――B型事業所で育まれる日々

こんにちは、鈴の音です。

B型事業所は、障がいのある方が無理なく通い、自分のペースで取り組めるように設計された福祉の場です。

この場所では、体調や気分に合わせて通所し、できる作業を少しずつ積み重ねていきます。
働くことに対してハードルを感じている方にとって、その一歩一歩はとても意味のあるものです。
作業の内容やペースは、いわゆる一般的な職場とは違うかもしれませんが、それは“特別なこと”ではなく、ひとりひとりの状態に合わせて無理なく取り組めるよう整えられた仕組みです。

外からは見えない努力がある

外から見ると、作業はゆったりしているように見えることもあります。
でも、B型事業所では、一人ひとりの利用者さんが、それぞれの体調や心の状態、集中力と向き合いながら、その日その時にできることに取り組む、目に見えにくい努力があります。

たとえば、手を動かすだけでも気力がいる日、誰かと話すことが負担になる日もあります。
それでも、少しずつ作業に向かいます。静かで控えめな動きかもしれませんが、その人なりのペースで前に進もうとする意思が、確かに存在する場所です。

「がんばらないこと」が必要な時もある

「がんばる」ことばかりが正解ではありません。調子が悪い日は、無理をしないこと、休むこと、それもまた必要な選択です。
「できることをする」「できないことはしない」という考え方のもと、「今日も通所できた」「昨日より長く集中できた」といった変化が、やがて大きな自信につながります。ゆっくりでも、焦らずに。無理のない一歩が、自分だけの前に進む力になります。

がんばらない日は、自分を整える日にする

「今日は無理かもしれないな」――そんな日こそ、休息が必要な時間として受けとめられます。
では、そんな日に、なにができるのでしょうか。

 

・休むことを受け入れる

「今日は行けなかった」「手を動かせなかった」それでもOK。
自分を責めないことが、回復への第一歩です。

・心と向き合う時間をつくる

「何がつらかったのか」「今日はなにが引っかかったのか」――焦らずに、自分の内側に目を向けてみましょう。

・できることを、ほんの少しだけ

お茶を淹れる、ノートにひとこと書く、音楽を聴く。
その日できるだけの、ちょっとした行動が、次の一歩を後押しするかもしれません。

・未来の自分を、やわらかく思い描く

「明日も難しいかも」でも、「明日はがんばろう」でも、どちらでもいいです。
未来の自分は、今日とは違う自分です。何かが変わるかも、という期待と希望だけで十分です。

鈴の音は“その人の力”をまっすぐに見つめます

鈴の音は、利用者さん自身の力を、まっすぐに見つめています。
がんばる気持ちも、立ち止まる勇気も、どちらも等しく尊いもの。誰かと比べず、自分の歩幅で進めるように。

鈴の音は、安心して通える場所でありたいと願っています。

鹿児島における就労継続支援b型事業所の全体像を確認したい方へ

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この記事を監修した人/サービス管理責任者:長谷 雄二
長谷 雄二

鹿児島市生まれ
高校卒業後YAMAHAでピアノ調律を学び13年間楽器店に勤務。
その後福祉と縁ができ24年、障害支援施設に勤務し、現在は就労支援継続B型鈴の音でサービス管理責任者として勤務中。
趣味は、釣り(チヌ釣り)・道の駅巡り