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B型事業所に通う意味を見つめ直す ─ 外に出ることが本人と家族にもたらすもの

こんにちは、鹿児島市の就労継続支援B型事業所「鈴の音」です。

B型に通うのは、『働く』ことと同じくらい、外に出て人と関わり生活にリズムをつくるために、大きな意味があります。利用者さん本人にとっても、ご家族にとっても、その受け止め方は少しずつ違います。今回は、その価値を家族と一緒に見つめ直す視点をお伝えします。

本人にとっての価値

利用者さんにとってB型に通うことは、日々の張り合いにつながる大切な経験です。ここでは主なポイントを整理します。

  • 仲間との関わり: 人とのつながりを実感できる
  • 自分の役割: 生活に目的やリズムが生まれる
  • 社会との接点: 自信や自己肯定感につながる
  • 工賃の意義: 金額の大小にかかわらず「自分で得た収入」という実感がやりがいを支える

家族にとっての安心

ご家族にとっては、利用者さんが定期的に外に出ること自体が安心につながります。以下のような面で支えになります。

  • 不安の軽減: 家にこもりがちになる心配が和らぎ、見守りの負担が軽くなる
  • 生活リズムの安定: 日中を事業所で過ごしてくれることで、暮らし全体が整いやすくなる
  • 家族の時間: 家族自身も安心して自分の時間や休息を確保しやすくなる

よくある考え方の違いと具体的な例

外に出る意味をめぐって、本人と家族の思いがすれ違うこともあります。ここでは、よくある二つのパターンを例として紹介します。

  • 意欲的に通いたい本人と、体調を気にする家族
    B型利用者の山田さん(仮名)は「毎日行きたい」と強い気持ちを持っていましたが、ご家族は「無理が続くと体調を崩すのでは」と心配でした。そこで「疲れた日は短時間だけ参加して早めに帰る」など柔軟な調整を取り入れ、本人のやる気と家族の安心を両立させました。
  • 休みたい本人と、安定を願う家族
    別のB型利用者の河内さん(仮名)は、ときどき「今日は行きたくない」と言うことがありました。ご家族は「通ってくれると安心するし、自分の時間も取れる」と考えていましたが、体調や気分が理由の時には無理に通わせず、その代わり「休む時は事業所に連絡して予定を共有する」ルールを設けました。これによって、休むこと自体が不安の種にならず、家族も安心できるようになりました。

どちらの例も、本人と家族の気持ちを尊重しながら調整していくことで、安心して続けられる関わり方につながります。

違いを理解することで広がる安心感

考えが異なるからこそ、お互いを理解し合うきっかけが生まれます。
利用者さんは「支えてくれる家族がいる」と感じられ、家族は「本人の頑張りを信じて見守ろう」と思えるようになります。その積み重ねは、安心して通い続ける力へとつながります。お互いに違いを受け止めることが、共に歩むための支えになります。

鈴の音で大切にしていること

鈴の音では、利用者さんのやりがいと、ご家族の安心の両方を大切にしています。
通う意味を一緒に考え、それぞれの生活に無理のないリズムを整えられるよう支援を続けています。外に出ることの価値を、本人と家族の双方が実感できるよう、日々取り組んでいます。

 

この記事を監修した人/サービス管理責任者:長谷 雄二
長谷 雄二

鹿児島市生まれ
高校卒業後YAMAHAでピアノ調律を学び13年間楽器店に勤務。
その後福祉と縁ができ24年、障害支援施設に勤務し、現在は就労支援継続B型鈴の音でサービス管理責任者として勤務中。
趣味は、釣り(チヌ釣り)・道の駅巡り