「働きたいけれど、A型とB型、どちらが自分に合っているのか分からない」という声をよく耳にします。
どちらも障がいのある方が安心して働ける場を提供する福祉サービスですが、その仕組みや特徴には違いがあります。
このコラムでは、A型とB型の基本的な違いと、それぞれに向いている方の傾向について、分かりやすくご紹介します。
◇A型とB型の基本的な違い
A型とB型では、働き方のスタイルが異なります。それぞれの制度には特徴があり、支援の内容も異なります。
・A型:雇用契約を結んで働く支援
雇用契約を結び、最低賃金が保証される「雇用型」の支援です。
週に20時間以上の勤務が求められることが多く、ある程度の体力や安定した出勤が必要です。
・B型:自分のペースで作業する支援
雇用契約を結ばず、個々のペースに合わせた作業をおこなう「非雇用型」の支援です。
体調や気分に合わせて作業時間を調整できるため、無理なく続けやすいのが特徴です。
◇どちらが向いている?自分に合った選び方
A型とB型には、それぞれ異なる特徴があるため、自分の体調や生活スタイル、将来の目標に合わせて選びます。
どちらが上ということはなく、今の自分の状態に合った選択をするのが大切です。
A型が向いている方:
・安定して通所できる体調や生活リズムがある方
・将来的に一般就労を目指している方
・一定の作業スキルや社会性がある方
B型が向いている方:
・体調や気分に波があり、柔軟な働き方を希望する方
・まずは生活リズムを整えたい方
・自分のペースで作業に取り組みたい方
◇就労支援の場は成長のステージ
A型もB型も、それぞれの役割を持った「自分の力を少しずつ伸ばしていける場」です。
A型は一般就労につながる実践的なステージとして、B型は生活リズムや心の安定、社会との関わりを築く場として、それぞれの大切な役割があります。
B型は「働く」ことだけを目指すのではなく、人とつながることや、日々の中での安心を大切にする場所でもあります。
B型からスタートしてA型に移行する方もいれば、B型での安定した作業を続けるのを選ぶ方もいます。
無理に背伸びをせず、「今できること」から少しずつ積み重ねていくと、それがやがて大きな力になります。
◇鈴の音でも応援しています
鈴の音では、就労継続支援B型の事業所として、ものづくりを中心とした作業をおこなっています。
作業の内容は、アクセサリーやキャンドルの制作、植物栽培やインテリア木工などです。自分のペースで無理なく取り組める環境づくりを心がけています。
「どんな作業があるの?」「見学してみたい」という方は、お気軽にお問い合わせください。
鈴の音は、「何か始めてみたい」「外に出てみたい」「働いてみたい」――そんな小さな気持ちを、大切に受けとめています。