こんにちは、鈴の音です。
こころの調子がゆらぐとき、誰もが「無理せず過ごせる場所」を必要とします。 私たちのような就労継続支援B型事業所は、障がいのある方が自分のペースで働く経験を積みながら、生活のリズムを整えたり、心の安定を取り戻したりするための場でもあります。
今回は、B型事業所におけるメンタルヘルス支援の取り組みについて、ご紹介します。
◇就労B型とメンタルヘルスは、実は深いつながりがある
就労継続支援B型は、一般就労の前段階として位置づけられることが多いですが、実は「心の安定を取り戻す場所」としての役割も大きいです。
たとえば、気分の浮き沈みがある方にとっては、決まった時間に通い、できる範囲で作業をおこなうことが、生活のリズムを整え、自信を育むきっかけになります。 働くことが目的ではあっても、その手前にある“安心していられる居場所”として、B型事業所は多くの人に必要とされています。
◇気持ちを言葉にするきっかけを、日常の中に
作業の前後や休憩中の雑談も、支援の大切な時間です。
「昨日、ちょっと寝られなかった」「最近、気持ちが沈んでいて…」
そんな言葉がぽろりとこぼれる瞬間に、スタッフがそっと耳を傾けることがあります。
また、キャンドル作りやビーズアクセサリーといった手作業は、自分のペースで無心になれる時間でもあり、心を整えるきっかけになります。
言葉でうまく伝えられないことも、作品というかたちで少しずつ表現されていくのです。
◇「今日は休みたい」もOK。心に寄り添う柔軟な支援
心の状態は日によって変わります。
「今日は行けないかもしれない…」と思ったときに、「休んでも大丈夫」と思える安心感はとても大切です。
事前の連絡があればお休みも可能ですし、当日の体調に合わせて作業時間を短縮するなど、柔軟な対応をおこなっている事業所もあります。
無理に「がんばらせる」のではなく、「今できること」を一緒に探していく――そんな関わり方が大切にされています。
◇心の波がある日々でも、「また行きたい」と思える場所へ
鈴の音では、「調子が悪い日でも、ここなら安心して過ごせる」と感じてもらえるような環境づくりを大切にしています。
そのために、スタッフのかかわり方や、ささやかな交流の積み重ねを意識しています。
作業ができるかどうかよりも、「自分の居場所だ」と感じられること。
それが、私たちが大切にしている支援の土台です。
心の波があっても、自分のペースで過ごせる。そんな場所であり続けたいと、鈴の音は願っています。