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社会参加を促すイベント企画の舞台裏

こんにちは、鈴の音です。

イベント企画は、福祉の現場ではさまざまな形で取り組まれています。地域とのつながりや、自信につながる経験づくりとして、大切な機会です。そしてイベントの準備や進め方には、ちょっとした工夫や思いが込められています。

今回は、就労継続支援B型事業所で取り組んでいる「社会参加を促すイベント」の裏側にある、あたたかなまなざしをお届けします。

イベントが「社会参加」のきっかけになる理由

イベントは、ただ楽しいだけの時間ではありません。「誰かと関わる」「地域とつながる」ためのきっかけになります。

  • 空気を共有する: 直接会話をしなくても、場の空気を共有することが、社会との接点になります
  • 自己表現の場になる: 自分の作品を出品したり、販売したりするのは、自分らしさを表現する場になります
  • 小さな成功体験になる: 「またやってみたい」と思える経験が、自信や前向きな気持ちにつながります

日頃は一歩を踏み出すのがむずかしい方も、イベントという“特別な場”が、そっと背中を押してくれることもあるかもしれません。

どんな工夫が?企画から準備までの裏話

イベントは、ある日いきなり決まるわけではありません。数か月前から、少しずつ準備が始まります。

  • 話し合いからスタート: 「こんなことしてみたい」という声をきっかけに、テーマや内容をみんなで話し合います
  • 得意を活かした役割分担: 得意なこと、好きなことを活かせるように、役割分担も無理のない形で進めます
  • 途中変更にも柔軟に対応: 途中で「やっぱり難しい」となった場合にも、別の形で関わる道を考えます

大事にしているのは、「誰かがやらせる」のではなく、「一緒に考える」こと。そのプロセスが、何よりも貴重な学びと経験になります。

「参加しやすさ」を大切にする工夫

人によって、得意なことも苦手なことも違います。だからこそ、「イベントが苦手」という方にも、無理なく参加できる工夫を心がけています。

  • 静かな時間帯への配慮: にぎやかな場が苦手な方には、静かな時間帯の担当をお願いするなどの配慮
  • 事前の説明と当日の寄り添い: 説明は丁寧に。事前に流れを共有したり、当日もスタッフがそばに寄り添います
  • 見ているだけも立派な参加: 「見ているだけ」も、立派な参加。関わり方に正解はありません

「やってみたい」と思ったときに、「やってみよう」と言えるような、安心できる雰囲気づくりを大切にしています。

鈴の音では、思いを形にするイベントづくりを大切にしています

鈴の音では、利用者さんの「やってみたい」「伝えたい」という気持ちを大切にしています。イベントは、その思いを表現できる一つの形です。

作品展、販売会、地域交流の催しなど、どれも一つひとつ、丁寧に企画を重ねてきました。大切なのは、日常の延長として自然に関われること。そして、「自分もその一員なんだ」と感じられる時間を、一緒に創っていくこと。

これからも鈴の音では、社会とのつながりを感じられるような、やさしいイベントづくりを続けていきます。