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自立生活へのステップ―住まいと仕事の両立

こんにちは、鹿児島市の就労継続支援B型事業所「鈴の音」です。

「このまま、今の暮らしがずっと続くのかな?」
ふとそんなふうに思ったことはありませんか?

実家で安心して過ごせている毎日も、いつか変化のときを迎えるかもしれません。
親が高齢になったり、支援が必要になることもある中で、
これからの“わたしの暮らし”をどう整えていくか――それは、とても大切なテーマです。

今回は、将来に向けて生活を少しずつ整えていくためのヒントをお届けします。安心して暮らし続けるために、今できることから始めてみませんか。

◇「親が支えてくれていた生活」から見えてくる課題

B型に通所している方の中には、実家から通っている人も多く見られますが、生活全般を親が担っていることも少なくありません。家事や服薬管理、金銭の管理、通所の声かけなど、日々の暮らしが親の支援によって成り立っている場合、本人が自立した生活をイメージするのは難しいものです。
とくに親が高齢化してくると、「このままでは将来が不安」という思いが強くなることもあります。

◇“自立”の土台をつくるには、生活スキルの支援が必要です

障がいのある方にとって、「自分のことを自分でする」経験そのものが少ないまま大人になることもあります。けれど、支援があれば、家事や金銭管理、服薬の管理など、少しずつ生活スキルを身につけていくことができます。

“できない”のではなく、“やったことがない”だけの場合もあります。練習できる環境と、見守りや声かけといった支援があれば、生活力は必ず育っていきます。

◇住まいのステップアップ:自分に合った暮らしへ向けて

一人暮らしに向けたステップアップの出発点は人それぞれです。実家、福祉ホーム、あるいは入所施設など、さまざまな地点から、少しずつ「自分のことを自分でする暮らし」に近づいていくことが共通の目標になります。

なかでもグループホームは、生活の練習をする場としてよく活用されており、地域での暮らしへの準備段階として選ばれることが多いです。生活のリズムや金銭管理、服薬などのサポートを受けながら、少しずつ自分でできることを増やしていくことで、自信が育まれていきます。

「はじめてのひとり暮らしが不安」「自分にできるだろうか」という気持ちに寄り添いながら、支援者と一緒に歩んでいける環境があることも、グループホームの大きな魅力です。

グループホームの次に選べる住まいのかたち

グループホームでの生活に慣れてくると、「もっと自由に暮らしてみたい」「一人でやってみたい」という気持ちが芽生えてくることもあります。そんなときに選択できるのが、以下のような暮らしです。

  • 訪問支援を受けながらの一人暮らし
    地域のアパートやマンションで、生活支援を受けつつ、自分のペースで暮らす方法です。
  • 支援付き住宅での生活
    支援体制のある賃貸物件で、安心と自由を両立する暮らし方です。

支援付き住宅とは、訪問支援や相談支援などを受けながら、一般の賃貸住宅で暮らすスタイルです。グループホームのようにスタッフが常駐するわけではありませんが、必要な支援だけを受けつつ、より自由な生活が送れるのが特徴です。

生活と仕事、無理なく整えるために

一人暮らしなど、住まいの環境が変わると、生活のリズムや日中の過ごし方に不安を感じることがあります。住まいの変化にともなって、どのように仕事や日中活動を続けていくかは、安心した暮らしを築くうえで大切なポイントです。そんなときに、自分のペースで通所できる場所があるのは、暮らしの安定につながります。

B型での通所は、住まいと連動した生活リズムを整えながら、社会とつながり、自分の役割を実感できる大切な時間です。無理のないペースで通い続けることが、安定した暮らしを築く土台となります。

◇鈴の音は、自立生活を応援します

鈴の音では、利用者さん一人ひとりの「こう暮らしたい」という思いに寄り添いながら、将来の選択肢を一緒に考えています。

親がいなくても、支援があれば安心して暮らしていける。そんな自立した生活を、少しずつ一緒に育てていきましょう。

鹿児島における就労継続支援b型事業所の全体像を確認したい方へ

この記事は就労継続支援b型事業所という大きなテーマの一部です。
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この記事を監修した人/サービス管理責任者:長谷 雄二
長谷 雄二

鹿児島市生まれ
高校卒業後YAMAHAでピアノ調律を学び13年間楽器店に勤務。
その後福祉と縁ができ24年、障害支援施設に勤務し、現在は就労支援継続B型鈴の音でサービス管理責任者として勤務中。
趣味は、釣り(チヌ釣り)・道の駅巡り