Home » お役立ちコラム » できたことより「うれしかったこと」が次の一歩につながる

できたことより「うれしかったこと」が次の一歩につながる

こんにちは、鈴の音です。

「うれしかったな」と思える出来事は、あとになってもずっと心に残るものです。 作業がうまくいったとき、誰かに「いいね」と言ってもらえたとき、今日はちゃんと来られたなと思えたとき―― そんなふうに、自分の中で「よかった」と思えたことが、次のチャレンジにつながっていきます。

「うれしかった」ことは、何よりも心に残る

「できたね」と言われると、うれしい気持ちになるかもしれません。でも、そのうれしさの中には、「ちゃんと評価された」という、ある意味他人の目線に立った安心感が混ざります。

一方で、自分の中から自然にわき上がった「うれしい」は、誰かの言葉を待たなくても感じられる主体的なものです。なんとなく気分よく過ごせた日や、自分でも驚くくらい集中できた時間。「よかったな」と思えるその気持ちは、評価ではなく、自分の感覚です。

たとえば、自分の手で作ったアクセサリーが誰かに選ばれて売れたとき。ひとりでは難しかった作業に挑戦して最後までやり遂げたとき。1か月間、決まった時間に休まず通所できた日など、毎日の中には、そんな「うれしい」がいくつもあります。 そうした経験の中で「うれしい」と感じたことこそ、本人の中にしっかりと残っていく成功体験です。

できた・できなかったという基準では測れない、大切な記憶。 「うれしい」は、その人の中に自然と残り、ふとした瞬間に力をくれる言葉です。

「うれしさ」が次のチャレンジにつながる

「うれしかった」という気持ちこそが心を動かし、次の一歩を踏み出すモチベーションになります。 「今度は、こんなこともやってみたい」 「もう少し時間がかかっても、大丈夫そう」 「自分なりのやり方を試してみようかな」

そんなふうに、“もっとやってみたい”という気持ちが自然に生まれるのです。
自信は、急に芽を出すものではなく、うれしさの積み重ねの中で、少しずつ育っていくものかもしれません。

いっしょにうなずいて、いっしょに笑った日

何かができるようになることも大切だけれど、それよりも、喜びとともに過ごせる場所を持つことが、毎日の中で大きな意味を持ちます。

たとえば、「おはよう」と自然に声を出して部屋に入っていける場所。作業中に、なんとなくこぼれた言葉に、近くにいた人がうなずいてくれること。そんなささいな出来事が、心を落ち着かせてくれます。

特別なことはなにもなかったけど、誰かといっしょに笑い合えた。それが「うれしい日」に変わるのかもしれません。

無理をしなくても、急がなくても、ただその場所にいて楽しい気持ちになれた日。そんな日々の積み重ねが、明日の糧になります。

鈴の音は、「できたこと」よりも「うれしかったこと」をたいせつにしています

誰かと比べる必要はなく、自分なりのペースで過ごす毎日の中に、 その人だけの「うれしい」が、そっと顔を出す瞬間があります。

鈴の音では、そんな“心の動き”を見逃さず、いっしょに味わい、そっと寄り添う支援をおこなっています。
小さなうれしさは、次の一歩を照らす光。
今日もうれしいことが見つかりますように――そんな思いで、日々の時間を重ねています。